デザインコンペ授賞式

本日「元気デザイン向上事業 ますます商店デザインコンペ授賞式」を行いました。その模様をご報告します。

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 会場は札幌市役所の市長会議室。井上副市長からコンペ優秀賞受賞者の皆様に、賞状と賞金目録が手渡されました。

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テーマ「野菜パンのお店。」受賞者の若林秀典さん。大阪から来てくださいました

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「磨かれた取っ手。」受賞者の長谷川 聡さん

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「木のアクセサリー。」受賞者のNPO法人札幌チャレンジドを代表して、事務局長の岡野 裕幸さん

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受賞者の皆さん、各障がい者施設の方々、井上 副市長、村山 障がい保健福祉担当局長、嶋内 障がい保健福祉部長を交えて暫時懇談

 

授賞式の後、会場を市役所19階の会議室に移し、受賞者交流会として受賞者の方々による受賞作品のプレゼンテーションと、コンペ審査員の方々からの講評をいただきました。

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受賞者の皆さんから受賞作品のプレゼンテーションをしていただきました。写真の長谷川さんは受賞作「tetra handle」が消波ブロックからの着想であることなどについてお話くださいました

 

 

出席した審査員からの講評(発言順)

 

福井 直士氏(株式会社p.b.V 代表取締役)

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今回のプロジェクトの目的は、障がいを持った方によるものづくり・商品づくりの新しいモデルをつくることです。今日、その一歩を踏み出すことができたと感じました。

「野菜パンのお店。」については26件の応募がありましたが、その中でブランディングコンセプトを明快に空間デザインに反映しているものが2件あり、そのうちの一つが受賞された若林さんの作品でした。ブランドロゴが空間やショップで使われるグッズ等にわかりやすく活かされていることが評価されたと思います。コストは大きな課題になるでしょう。ぜひ、条件の良い物件を探し、事業計画を立案した上で実現化してほしい。

長谷川さんのドアノブの作品については、プレゼンテーションで説明された「テトラポットの力学・工学的特性を活かした」というところに可能性を感じました。バックミンスター・フラーの発想に通ずるものを感じました。

「木のアクセサリー。」は、製作する札幌クローバー会のものづくりの現場を何度が見て高い技術をお持ちであることを知っていました。その高い技術力を活かし、ものづくりの心に火をつけるハードルの高い提案が必要だったのですが、受賞作はその条件を十分に満たしていました。

 

 

 金澤 信治氏(NPO法人さっされん 事務局長)

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「野菜パンのお店。」はスギ材を使うという提案でしたが、地元にある材料ということで、カラマツやトドマツを使うということもあるのではないでしょうか。特に間伐材などを活用することで環境面からもメッセージを発することができます。ただ、非常にクオリティの高い空間となるので、コストについては検討が必要だと思います。

ドアノブについては、非常に難しい形状だと思います。施設と受賞されたクリエイターで協議しながらぜひ実現化してほしいと思います。

木製アクセサリーも非常に加工が難しいと思う。応募作品には花札をモチーフにした作品もあったのですが、身につけるというイメージがあまり持てませんでした。受賞作品はアクセサリーとして使われるイメージが豊かであり、商品化されれば高額で販売することができると思います。

 

酒井 正幸(札幌市立大学デザイン学部 デザイン学部長)

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「野菜パンのお店。」については、カタチのインパクトが強いものは他にもあったのですが、受賞作は、空間の使い勝手やお客様の入りやすさなどが丁寧に考えられていました。また、また、店で使う什器類やグッズについても総合的に提案されていることが評価された理由です。

また、国内あちこちに「おしゃれなパン屋さん」はありますが、表参道でも軽井沢にあっても違和感がないようなお店が多いです。そうではなく、具体的な設計を進める中で「北海道らしさ」を組み込んだ「ここにしかないお店」となるように検討していただきたいと思います。例えば、受賞作品中で主材料とされているスギ材は道内では道南産になりますので、カラマツやトドマツなどの活用も検討すると良いと思います。

「磨かれた取っ手。」優秀作品は、ドアノブのつかみやすさが考慮されています。バリアフリーの授業として動きを制限する装具をつけて高齢者の生活を擬似体験したりしますが、その際、特に参加者が大変さを感じるのが丸いドアノブのつかみにくさです。そういった意味で、受賞作はユニバーサルデザインとして、とても良い形状だと思います。

木製アクセサリーについては、木材で貝をつくるというコンセプトが明快でした。商品化の段階で加工方法など研究が必要だと思います。

 

吉田 和夫氏(札幌市立大学デザイン学部デザイン学部 メディアデザインコース教授)

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受賞された方のプレゼンテーションを直接聞いて、あらためて選択が正しかったと感じています。

ひかり工房の店舗デザインについては、受賞された若林さんが店舗を運営する側、消費者側、両方の目線でよくよく考えられた「やさしいデザイン」であることを強く感じました。しかし、他の審査員も言っていることですが、実現にあたっては費用面が課題になると思います。

 

岩森 優子(元気ショップ 店長)

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私はデザインの専門ではなく、商品を売る側の「こんな商品があったらいいな」という目線で審査に関わりました。今回提案されたものを早く元気ショップでも販売したいと思います。

「野菜パンのお店。」については、トレーなどの小物について、木工品を製造する障がい者施設とコラボレーションして製作してもらうことも考えられます。

 

 

講評後…

ひかり工房さんが将来「野菜パンのお店。」で販売する予定のパンと、市役所1階・元気カフェのコーヒーを味わいながら、また、コンペ受賞作の試作品などを見ながら、皆さんで楽しく懇談。

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